2022/10/07 18:57
15年熟成した
「鷺誉 上撰酒2007BY(名城酒造・兵庫)」の魅力
15年前からギフトセットの見本として陳列していたのがこれ！
このお酒が終売になるため、見本のセットを解体して・・
恐る恐る呑んでみた。
「なんやねん、めちゃめちゃ美味い！」
予想外の旨さにビックリして思わず叫んでしまった。
アルコール添加した上撰酒(調味液添加は無し)であるが、見事なな熟成過程を辿ったものだ。
黒糖様の熟成香は軽くあり、旨味は凝縮して濃い。含み香にバニラの様なエッセンスがあり上品な佇まいだ。後半に静かに酸が頭をもたげて、比較的スッキリとした酒質だ。
これにはマジで、たまげた。
アルコール添加酒といえど、侮り難し！
日本酒の熟成の奥深さに最敬礼だ。
「鷺誉2007BY」は、もう在庫がありません。味利きしたいかたは、店頭にてお申し出下さい。
(本日の蘊蓄)
「熟成古酒の酒質を分類してみた」
熟成古酒には、それぞれ熟成過程において、色々な個性がある・・・
１．黒糖やカラメルのような熟成香が強いが、その香りほどに旨味の凝縮感はなく、酸もたってスッキリしたタイプ。
例えば「睡龍 きもと純米H2７ＢＹ」
２．熟成香が強く、旨味も凝縮して濃く、太くて複雑な酸の存在感があり、非常にインパクトのある酒質のタイプ。
例えば「奥播磨 白影泉山廃純米」「梅津のきもと山田錦純米８割精米」
３．熟成香が強く、それに呼応するように旨味も非常に濃いが、酸はおとなしいので、古酒らしい凝縮した濃い旨味が前面に出てくるタイプ
例えば「龍力 熟成純米古酒H11BY」
４．熟成年数の割に熟成香は薄く、バニラ、バナナ様の含み香があり、上品で優しい旨味で、酸は比較的おとなしい柔和で優しい熟成タイプ
例えば「武蔵の里 純米吟醸」「鷺誉上撰2007BY熟成１５年酒」
５．熟成香は薄く、旨味は比較的濃く、複雑な酸の存在感もある「優しい旨味」と「キレ」が同居するタイプ。
例えば「辨天娘きもと玉栄純米H30BY」「日置桜きもと雄町H30BY」
６．熟成したというには、おこがましい呑めたものでない老ねたタイプ
・・・等々、
「熟成古酒」の世界って、つくづく深いなぁ、と思うし、本当に魅了される！
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