2022/10/17 15:30


「酒米」と「食米」と「蛋白含有量」


先日、お米作りをしている同級生曰く・・・


「うちで作っている食米の"中生新千本"や "きぬひかり"で作った日本酒を旅行先で見つけたんやけど、食米で、お酒って造る事が出来たんや?」


そうです。確かに食米の日本酒もありますが、実際に美味しいお酒を造るのは、その米質や技術の面で、大変難しいのです。なぜか?・・・



実は、酒米が酒造りに適しているのは、麹菌が活動しやすい構造の為です。

日本酒は、幾つもの微生物の共演により醸造されますが、少し単純に表現すれば、米のでんぷんを麹菌が糖に変化させ、その糖を酵母が食しアルコールに変えます。これらが同時に進行する"並行複発酵"という高度な技術により産まれるのが日本酒です。

酒米は、大粒で、たんぱく質含有量が低く、中心部に「心白」がある品種です。

食べて美味しい食米は、蛋白含有量が多く、心白がなく、比較的小粒なため、酒造りには向きません。

酒米において特に「 粗たんぱく含有量が重要な理由」ですが・・・

お酒の雑味の原因となるのが、「たんぱく質」です。粗蛋白含有量が少ないほど綺麗な酒質のお酒を醸せます。お米の粗蛋白含有量は、食べて美味しい食米ほど多く、また栽培する田んぼの土中の窒素分が多いほど増加します。つまり、化学肥料や農薬を使わない「有機無農薬栽培」の酒米を作れば、「粗蛋白含有量は低くなります。一般的には、お米の外側に「蛋白質」が多いため、お米の外側を沢山削るほど、綺麗なお酒になる理屈になるため、精米歩合の低さを競う風潮も見られますが、これも、いささか本末転倒な部分もあります。粗蛋白含有量の少ない酒米で醸せば、お米を沢山削る必要がないともいえるのです。

ですから、その構造上、本来、粗蛋白含有量が多い「食米」を使用して雑味の少ない綺麗な酒質の日本酒を醸造するという事は難しいのです。また小粒が故に外側の蛋白含有量が多い部分を削る事が出来にくく、心白がないため米の中心部まで麹菌がハゼ込みしにくく、米の外側部分しか酒にならない、という事もあります。

そんな食米である「どんとこい米」で、美味しい純米酒を醸した「竹泉」を今回紹介します。この食米のお酒は、それほど困難を極めた特筆物の美味い純米酒です。


*「心白」とは、お米の中心部の白い部分であり、麹菌がハゼ込みしやすいので、中心部まで酒にする事が出来る。


「竹泉どんとこい純米(鳶色)H 27BY」

但馬産どんとこい米で醸した純米酒。

この米の特徴なのか、熟成感ある旨味と甘味を包み込むように酸がたち、独特のキレ方をして、その風味を醸し出す。ミントの様な爽快な酸だ。のどごしすべらかで落ち着いた良い酒だ。

https://donsayo.buyshop.jp/items/44603489


「竹泉 純米酒(香色)H 27BY」

「どんとこい米」の7割精米のヴィンテージ純米酒。

黒糖のような軽いj熟成香を感じながら、あっさりした旨味、甘味を感じていると、その上面を酸が滑るように通り抜けていき、辛口へ誘われる。その後渋味が残る。まだ少し固さがある。

https://donsayo.buyshop.jp/items/44603488


お酒をお電話で取り置き予約もできます。

リンクから純米燗伝道師がお薦めする純米酒の詳細情報をご覧いただけます。

 ↓

当店webショップ

○地酒のDON  BASE店

アマゾンペイの決済もOK

https://donsayo.buyshop.jp/


 

#地酒のdon #純米燗 #佐用町 #純米酒  #日本酒 #SAKE #燗酒 #日本酒好きな人と繋がりたい #酒は純米燗ならなお良し #竹泉 

 

・・・・・・・・

播州佐用の酒屋

赤松酒店(地酒のDON)

店主 純米燗伝道師

  赤松儀和

〒679-5523

兵庫県佐用郡佐用町上月1030-4

℡ 0790-86-1235

fax 0790-86-1236