2023/01/21 16:36


「大安」に呑む純米燗

「武蔵の里 山王 雄町純米」


純米燗金太郎です。

来週は今季の冬で一番寒いらしいですが、今日の日中はポカポカと良い陽気でした。

そして今日は、縁起の良い「大安」です。

「何をやっても大いに安し」

「何をやっても上手くいく」

そんな安らかな良い日です。

日本酒で悪縁を浄化して、新たに何かを始めるのも良いかもね。


さて、今日ご紹介する日本酒は、これです。


「武蔵の里 山王 雄町純米」

岡山の田中酒造の地元の氏神様が祀られる「山王山」にちなんで名づけられた。熟成の神秘なパワーを宿す純米酒。

まず、優しい旨味が口中を支配する。柔らかく口当たりの良い旨味だ。そのあとを追いかけて、大人しめに酸がたったかと思うと、口中で温度が上昇するとともに複雑な酸の舞いを踊り出す。

燗につけると、旨味も酸もより主張してくるが、若さのために、こなれない角ばった部分が顔をもたげる。もう少し熟成して練れてくると、燗酒でもバランス良く、安心感がでてくるだろう。


https://donsayo.buyshop.jp/items/44603531


「日本酒の保存法」

さて日本酒の保存法ですが、そんなにナイーブになる必要はありません。

火入れした完全発酵の純米酒の場合は、夏でも冬でも常温で放置してください。(笑)


(熟成度合=積算温度×時間)


熟成は、時間が経つほど、また気温が高いほど進みます。

日置桜を醸す山根酒造場の山根社長は、外の吹きっさらしのタンクで、純米酒を3年以上熟成させる実験をされております。

夏は30度以上、冬は氷点下という過酷な状況を数年間経ても、とてもきれいな熟成酒になるのが「日置桜」の凄さなのです。

熟成後にはタンクの底に数十センチの澱(おり)が溜ままったそうですが、この澱もまた美味しいそうです。

ただし、このような熟成に耐え得る強い純米酒であるためには、醪(もろみ)の中の酵母が屈強で、自ら生み出すアルコールに対抗しながら最後まで「完全発酵」する必要があります。

酵母が元気に活動している途中で、醸造用アルコールや糖類、酸味料を添加して酵母の働きを止めたような清酒は、酒質が弱く、だれて傷む事も有ります。(もちろん熟成して美味しくなる事も多いです。基本的に日本酒は強いです)

長々と書きましたが、要は開栓後でも常温で保存していただければ結構です。

日置桜のように完全発酵の強い作りの純米酒の場合、開栓したてでは、味が開かず渋い場合がありますので、そのようなときは、なるべく純米酒を空気と接触させてやるために、1週間ほど放置プレイ(瓶に栓をせず、ガーゼなどで覆って常温放置する)したりして、いじめてください。

これにより劇的に味が開いてきます。

冷蔵庫に入れておくと熟成(味が開くこと)が、遅々として進まないのでお奨めできません。

以上、完全発酵の純米酒の開栓後の保存方法でした。


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