2023/08/10 15:43
帰省して呑みたい純米
「日置桜 純米酒7号酵母R3BY」
純米燗金太郎です。
昨日8月9日は、14年前の「佐用町豪雨災害の日」でした。
災害で命を落とした方々の鎮魂と、災害の教訓を風化させないために、佐用町では色々な行事が行われました。
私をはじめ、被災した多くの方々にとって、「雨音」はトラウマになっていますが、災害を風化させない為には、このトラウマも必要なのかもしれませんね。
😊
さて今日紹介する純米燗は、とても滋味深い鎮魂のお酒。「日置桜」です。
「日置桜 純米酒7号酵母R3BY」
旨味が上品で奥行きがある。、柑橘系の酸も爽快にキレて、後半は渋味と若干の苦味が余韻を支配する。レモン味の飴をなめた後の余韻にも似ている。
燗につける立体感もでて、より膨らみを増し、酸と旨味の輪郭がクッキリとして落ち着く。燗冷め燗も良い。
https://donsayo.buyshop.jp/items/44603418
*「山吹色の純米酒が美味しそう・・って変??」
「山吹色の純米酒」って美味しいですよね。
また「妙なことをいう酒屋だな」と言われるかもしれませんが、これ大事です。
確かに炭でろ過して透明にした清酒がほとんどでして、これらのお酒が劣化すると黄色く変色してくるのも皆さんご存知だと思います。
ですが、本来、日本酒というものは山吹色なのです。なのに見た目が悪いから炭でろ過して透明にします。
そしてもう一つの要因は炭でろ過することにより雑味をとり除くためです。もちろん雑味とともに日本酒の肝ともいうべきお米の旨味成分も取り除かれます。つまり搾った酒の味に自信がないので、炭を使いさし障りのない味の酒にしようとしている行為なのです。こんなのが美味しいわけがないのです。
一方、醪を完全発酵させ(強健な酵母を育てると、醪を搾る直前まで死滅せずに「米」を「でんぷん」から「糖」へそして「アルコール」に変化させ続けるので、醪の糖分がどんどん減少し、どんどん辛口になっていきます。その甘辛の指標である日本酒度が+10以上の超辛口になることもざらで、日本酒度の+表示の数字が高い純米酒ほど強健な酵母だったとも考えられます。ただし醸造用アルコールを添加したお酒は別ですよ。アルコール添加するほどいくらでも辛口にできるのですから。)
杜氏さんが自信をもって搾った純米酒なら、無ろ過にするか、軽くフィルターろ過するだけで、炭をかけて肝心の日本酒の旨味や個性を取り除くような野暮なことはしないのです。
また、山吹色は熟成度合のパラメータにもなりますもんね。
だから私は、透明な日本酒を見ると、すごく不安になります。「このお酒って絶対美味しそうには見えないだよなぁ。」という逆の観念に支配されてしまうのです。そういう意味で、「山吹色」の純米酒を選んでみてください。でも日本酒の瓶の多くは透明ではないので、これも見た目では確かめられませんので、店主に聞きましょう。
お酒を電話で取り置き予約もできます。
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店主 純米燗伝道師 赤松儀和
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