2024/09/20 14:05


酒米「兵庫夢錦」のお酒

「忠臣蔵 乙女きもと夢錦純米」


純米燗金太郎です。


昨日は「彼岸の入り」。

「暑さ寒さも彼岸まで」とは言うものの

暑い!

もうしばらくの我慢だね。

😊


今晩も「夢錦」のお酒で乾杯!


「忠臣蔵 乙女きもと夢錦純米」

旨味は上品だが、まだ、やや平たい印象。でも口中で温まるほどに一気に味が膨らんでいく。酸は存在感があるが、少し尖った感じ。キレは良いが、余韻の渋味が強く、若さを感じる。スッキリとして綺麗な酒質だがもう少し熟成させたい。

燗につけると、旨味と酸の輪郭がクッキリとしてくるが、若い香りも立つ。


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○「きもと」「山廃」「水もと」の世界

(そのスッキリ繊細な酒質を味わう)

その奥行きある味わいの背景にある微生物たちの奇跡的共演を想像すれば、きっと心揺さぶられずにはいられない!


*「速醸仕込み」

人為的に乳酸添加する安全な醸造方法。

現在の一般的な酒造りの方法。酒母(もと)に人工的に乳酸を添加し、その酸で酵母を他の雑菌から守りながら育成する。この方法なら、ほとんど腐造の危険性は無く安全なので、大部分はこの仕込みで醸される。


*「きもと仕込み」

「天然の乳酸菌」を取り込む醸造方法。

酒母(もと)の中に自然界の乳酸菌や硝酸還元菌が順繰りに発生しない場合には、腐造の危険性が付きまとう。しかも、山卸し(櫂で酒母を摺る作業)など昼夜を問わない大変な労力と時間と技術を要する。


*「山廃仕込み(きもと系)」

「きもと」の山卸し(櫂で酒母を摺る)を廃止した仕込み。

きもと同様に天然乳酸菌を取り込むが、きもと仕込みの重労働のひとつの山卸しを廃止し、主に暖気樽(「だきだる」と呼ばれる湯の入った樽)を酒母に入れ、その温度調節で、麹の酵素力を引き出し、米を溶かす仕込み


*「水もと(菩提もと)」の2つの製法

 

「奈良の製法」

 

使用する米の一部を炊き、よく冷まして、残りの生米の中に埋める。全体を水にひたして、温暖な環境に3日ほど置くと、そやし水ができる。その後、米をそやし水から取り出し、蒸して再びそやし水に戻し、麹を加える。7~14日で、菩提もとが完成。

 

「岡山の製法」

 

岡山では少量の米麹に水を加えてそやし水を製造する。10〜20日ほどでできあがったそやし水を加熱殺菌し、蒸米と麹を加え、約1〜2週間で水もとが完成する。

 

米麹には、生米に比べて多様な微生物が存在する。そのため岡山の製法のそやし水では、目的とする乳酸菌以外にもさまざまな微生物が増殖・活発化することになり、乳酸菌以外の微生物が酒質に悪影響を及ぼすので、そやし水を加熱殺菌し使用する。この過程で乳酸菌も殺菌されてしまうため、適切な量の米麹と、そやし工程に長い期間をかけて、奈良の製法に比べてそやし水の酸度を高くして雑菌の繁殖を抑える。


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